2026.11.05
Premiere Pro×生成AIで映像制作はどう変わる? 4つの検証で可能性を探ってみた!

はじめに
こんにちは!エディター/プロダクションアシスタントの若林です。
近年、映像生成AIの進化によって、映像制作の手法が大きく変わりつつあります。
2026年9月には、Adobe Premiereに「生成メディアツール(Beta)」が登場。編集しているタイムライン上から、映像や効果音を生成できるようになりました。
今回は、実際にAI(Firefly)を活用した4つの検証を実施し、映像制作の現場でどこまで活用できるのかを探ってみました。
検証①:固定カメラの映像から、新しいカメラワークを生成できる?
最初に検証したのは、固定アングルで撮影されたコーヒーカップの映像です。
使用した実写素材は約5秒間。カメラが動かない映像をもとに、AIでカップへ近づくようなカメラワークの生成に挑戦しました。
生成された映像では、カメラがゆっくりとカップへ近づき、最終的にはコーヒーの液面まで見えるようになりました。
通常のデジタルズームとは異なり、元映像には存在しなかった視点が生成されている点が特徴です。
一方で、湯気や液面の表現など、AIが補完した部分については自然さを確認する必要があります。
撮影済みの素材から、新しいカメラワークを生み出せる可能性を感じる結果となりました。
検証②:異なる2つの映像を自然につなぐことはできる?
続いて、オフィスで撮影された2つの映像を使用して、AIによるトランジション生成を試しました。
今回は、以下の3パターンを比較しました。
- 通常のカット編集
- クロスディゾルブ
- AIによる中間映像の生成
実際に生成してみると、まったく異なる場所の映像であるにもかかわらず、想像していた以上に滑らかな場面転換ができました。
特に印象的だったのは、単純に映像が切り替わるのではなく、カメラが移動しているかのような中間映像が生成された点です。
もちろん、実際には存在しない空間や動きをAIが補完しているため、現実の場所を正確に再現しているわけではありません。
しかし、今回の検証を通して、AIを活用することで、これまでとは異なる自由な場面転換の演出が可能になると感じました。
企業のPR動画やブランドムービーなど、映像の世界観や演出を重視する場面でも、活用の可能性がありそうです。
検証③:商品画像1枚からCM風の映像は作れる?
3つ目は、香水ボトルの商品画像を使用した広告映像の生成です。
今回は、高級化粧品のCMをイメージし、ゴールドの照明や光の粒子、シルクの質感などを加えるようAIに指示しました。
生成された映像では、シンプルな背景から、光に包まれた華やかな空間へと変化。
さらに、光のリボンやカメラワークが加わり、商品を印象的に見せる広告風の映像になりました。
特に注目したいのは、背景や演出が大きく変化する一方で、香水ボトルの基本的な形状や色が比較的安定していた点です。
一方、強い光によって商品の細部が見えにくくなる場面もありました。
商品広告に活用する場合は、華やかな演出だけでなく、商品自体の再現性や視認性も重要であることがわかります。
検証④:AIで効果音はどこまで再現できる?
最後は、AIによる効果音の生成です。
今回は「落ち葉のある道を歩く映像」と「プラスチックコップに水を注ぐ映像」の2種類を使用しました。
足音では、落ち葉を踏む音に加え、一度だけ枝を踏む音を再現することを目指しました。
水の映像では、プラスチック製のコップという材質も指定し、注ぎ始めから注ぎ終わりまでの音を生成しました。
今回は、無音版、AI生成効果音版、編集・調整版を用意しました。
こうした比較によって、AIが生成した音をそのまま使用する場合と、編集者がタイミングや音量を調整する場合の違いを検証できます。
映像に合わせた細かな効果音の制作も、AIの活用が期待される分野の一つです。
まとめ:AIは映像制作の新しい選択肢になる
今回の4つの検証を通して、生成AIが単なる映像生成だけでなく、カメラワークの補完、映像の接続、広告表現、効果音制作など、幅広い工程に活用できる可能性が見えてきました。
一方で、生成結果のすべてがそのまま実務に使用できるわけではありません。
映像の自然さ、商品の再現性、音のタイミングなど、制作者による確認や調整が重要です。
AI技術の進化によって制作表現の選択肢が広がる今だからこそ、従来の映像制作技術と新しい技術を適切に組み合わせることが、より魅力的な映像づくりにつながると考えています。
企業PR動画や商品紹介動画など、映像を活用した新しい表現をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください!
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